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2015年5月22日(金)

YUKI×菅野よう子『坂道のメロディ』奇跡のカップリングで生まれた名曲


●ガタっ!!!!

 

小玉ユキの『坂道のアポロン』アニメ化のニュースの際、個人的ないちばんのニュースは同作の音楽を菅野よう子が担当することと、その菅野よう子が主題歌のプロデュースも受け持つということだ。しかも、そのアーティストが邦楽界のトップシンガーであるYUKIと秦基博のふたり。ディープなアニメファン以外の視聴も多い『ノイタミナ』枠にさらに多くの視聴者を引き込むにはうってつけの起用といえるだろう。そのなかでも今回はオープニングの『坂道のメロディ』について語りたい。

 

 ●奇跡のカップリング

 

まずはやはりYUKI、である。

 

例えばこの曲を若くてキャピキャピした女の子が歌っていたとしたどうだろう。きっと筆者にここまで強い印象をあたえることはなかったのではないだろうか。とてつもなくキュートな声のYUKIだが、その声にはたくさんの表情がある。ひたすらロリータで、それなのにアダルトで、切なくて、楽しくて、儚く、強く、そしてエロい。女性の持つ魅力すべてを声で表現するYUKIというシンガーなくしてこの曲はありえない。

 

そんなシンガーYUKIに菅野よう子は何を加えたのか。筆者がこの曲に感じたのはひとつの”物語”だ。ストーリーやキャラクターとのリンクを心のなかで行ってしまうことを差し置いても、この曲からはストーリー性を強く感じる。軽やかなイントロからは抜けるような青空が、テンポを抑えたAメロからは仲間と楽しく笑いながら歩く映像が浮かんでこないだろうか。Bメロでは駆け出したくてウズウズしている様子が、続くサビではどこまでも続く道を駆ける若者が見える。

 

……え、見えない?

 

見えるでしょ! 

 

でも、全力で駆け抜けたあと、この曲はフッとトーンダウンする。最高に楽しかったパーティーが終わったあとの会場のようなそんなシーンが筆者には見えた。少し胸がチクリとするような、そんな終わりが美しく感じた。

 

YUKIの声、そして菅野よう子のストーリー性のあるメロディ。個々人だけでは生み出せないパワーがこの曲には秘められている。ふたつを足して2でとどまらないものが生まれる。曲からストーリーはさすがに見えないなあと感じたあなたも、これが音楽の素晴らしさだとはわかるはずだ。


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