うしろの正面だあれ
放映: 1991 年
海老名香葉子の自伝エッセイを原作にした有原誠治監督による劇場長編アニメで、東京大空襲で家族を失った少女・かよ子の戦前・戦中・戦後の歩みを描く。下町の温かな家庭に育った彼女が、戦時下の日々を経て一夜にして家族を奪われ、それでも生きていく姿を、童歌「かごめかごめ」を象徴的なモチーフとしながら静かにつづる。残された者の哀しみと希望を描いた反戦アニメとして高い評価を得た一作で、子ども向けの娯楽作とは一線を画した重厚な作風が、戦後世代に深い感慨をもたらした。白鳥英美子が歌う主題歌「愛はいつも」は、優しい歌声で作品の祈りに満ちたメッセージを支えている。